11月9日にパ・リーグのレギュラーシーズンの全日程が終了しタイトルが確定したので見ていきたいと思います。

 

ホークスが2位に14ゲームもの大差をつけての3年ぶりのリーグ優勝を果たしたシーズンでしたがタイトル受賞者の多さも際立ちチームとしての総合力だけでなく個人の能力の高さも際立つ年となりました。

投手部門

最優秀防御率

・千賀滉大(初) 防2.16

シーズン最終登板で7回を無失点でいかなければ山本由伸を抜けないという難しい条件を見事にクリアし初タイトルとなりました。

 

このタイトルを争った2人の今季初対決がまさかの打撃戦になったのももうかなり前の出来事のように感じますね。

 

直接対決も多かった2人ですが両者ともにレベルの高い戦いとなっていて見ごたえのあるシーズンでした。

最多勝利

・千賀滉大(初)11勝

・石川柊太(初)11勝

・涌井秀章(4)11勝

11勝で3人が並ぶという珍しい事態になりました。

 

98年の西口(西武)、武田(ダイエー)、黒木(ロッテ)が13勝で分け合って以来22年ぶりとなります。

 

千賀はシーズン始めは故障でいませんでしたが後半一気に白星を積み上げていきました。

 

石川は休みを挟みながらも順調に勝ちを積み上げ最終戦で中継ぎ登板して11勝となりました。

 

涌井は開幕8連勝と一気に勝ちを積み上げ後半は失速してしまいましたが3球団で4度目の最多勝となりました。

 

3球団での最多勝は史上初の快挙で4度目の最多勝は歴代3位タイの記録です。

※1位はスタルヒンの6回、2位は斎藤雅樹の5回、3位は稲尾和久、野茂英雄の4回

 

普通は最多勝を取れる投手はこんなに球団を渡り歩かないのでなかなか達成できる記録ではないのですが移籍する度に復活して長く活躍を続けていますね。

 

同い年のダルビッシュがメジャーで活躍しているのも刺激になったのでしょうか。

 

ベテランの域に入ってきていますがまだやれるってところを来年も見せてほしいと思います。

最多奪三振

・千賀滉大(2)149個

・山本由伸(初)149個

千賀派は去年に続き2年連続、山本由伸が初めてのタイトルとなりました。

 

山本がかなり2位に差をつけているイメージでしたがいつの間にか千賀が捉えていたって感じです。

 

10月の千賀がかなりよかったのでそこで一気に差を詰めて最終登板で並びましたね。

 

2人ともレベルが高い投手で絶好調の時には1点どころかランナーにでるのさえ厳しくなる上に狙って三振を取ることもできるので四球での自滅でもないとなかなかチャンスすら作れないです。

 

奪三振が全く同じになることはちょっと珍しいのですがこの2人ならばふさわしいと思えますね。

 

千賀は最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手3部門でトップとなり投手三冠となりました。

 

パ・リーグでは斉藤和巳以来の快挙ですね。

 

開幕時はいなかったことと序盤の不調を考えると本当によくここまで数字を伸ばしたと思います。

 

間違いなく千賀は日本代表する投手になったと言えるでしょう。

最高勝率

・石川柊太(初).786

例年ですと13勝以上が必要ですがコロナで短縮日程となった為今季は10勝以上が条件となりました。

 

最終戦で勝ち星を11勝にしたことで勝率が更に上昇しかなり高い勝率でのタイトル獲得となりました。

 

東浜が10勝していたら東浜になっていた可能性もあったのですが9勝に終わったので石川がタイトルを獲得することになりました。

 

ですが同じチーム内でタイトルを争うというのはどういう気分なのでしょうね。

 

今年のホークスの投手陣のレベルの高さが分かります。

 

石川は最多勝と最高勝率の2冠となりました。

 

前半で先発が苦しかった時のエースは間違いなく石川でした。

 

それがタイトルという形になって報われる形になってくれて本当によかったです。

 

プロのスタートは中継ぎとしてデビューしましたがやはり石川は先発一本でこれからも勝負して欲しいですね。

最優秀中継ぎ

・モイネロ(初)40HP

シーズンを通して安定したピッチングを披露して初タイトルとなりました。

 

防御率も1.69で48イニングで奪三振77の奪三振率14.44という驚異的な数字をマークし一躍MVP候補に名前が挙がるまでになりました。

 

日本きてすぐに活躍し始めたのですが意外にも入団は育成選手としてでした。

 

その能力の高さでじっくり育成する予定がすぐに戦力となってくれました。

 

デスパイネやグラシアルのコロナの影響で日本入国が遅れるなか一足早く日本にきていたおかげで1年を通して活躍し今回のタイトル獲得となりました。

 

今年は8回がモイネロで固まっていたので残りを計算しやすかったのも助かりましたね。

 

四球の自滅以外では打たれることはほぼないので球がコントロールできてるなって思えれば後は安心してみてられました。

最多セーブ

・増田達至(初)33S

増田が初の最多セーブを獲得しました。

 

増田自身は15年の最優秀中継ぎ以来のタイトルとなりました。

 

今年はコロナの影響で多くのチームの守護神が不調になるなど苦しいシーズンでしたが最後まで最多セーブを争い続けた2位の森や3位の益田はさすがといった感じでしたね。

 

この増田の何がすごいかというと敗戦が0な事です。

 

点を取られていない訳ではありませんが自分が救援に失敗してチームが負けたという事がないことです。

 

これだけ最後を安心して任せられると監督はどれだけ助かるか。

 

今年FA権を取得しているのでもしも宣言となれば欲しい球団は多そうですが果たして…

野手部門

首位打者

・吉田正尚(初).350

年間を通して不調のなかった吉田が3割5分という高打率で首位打者を獲得しました。

 

今年の目標だったようなのでそれを有言実行できるのはすごいですね。

 

本塁打が例年より減ってしまったのは残念ですが来年は高打率を残しながらの長打にも期待したいところです。

 

前半絶好調だった柳田は夏場以降に調子を落としたものの3割4分を超える打率で吉田と首位打者争いを繰り広げました。

 

近藤も3割4分の高打率でパ・リーグの好打者のレベルの高さが伺えます。

 

今年から秋山が抜けてしまいましたが新たに吉田正尚という好打者が首位打者を争うことになり来年以降も首位打者争いから目が離せませんね。

最多安打

・柳田悠岐(初)146安打

柳田が初の最多安打を獲得。

 

打撃主要3部門でのタイトルは獲得できませんでしたがこちらも嬉しい初タイトルですね。

 

去年までは秋山がこのタイトルの常連で首位打者柳田、最多安打が秋山というパターンが多かったのですが秋山がメジャー移籍したことでどうなるかと思われたこのタイトルは1年間ほぼ出続けた柳田がタイトルを獲得することになりました。

 

2位は吉田正尚で143安打とかなり肉薄しており、終盤では自打球の影響もありスタメンを外れたりで惜しくも2冠とはなりませんでした。

 

3位にはロッテの鈴木大地が141安打と最後まで分からない戦いになっていましたね。

 

正直鈴木大地がここまで打つのはシーズン始まる前には予想してませんでした…

最多本塁打

・浅村栄斗(初)32本塁打

最後まで激戦だった本塁打王争いは浅村に軍配があがりました。

 

シーズン序盤に打ちまくり後半も本数を伸ばしていきましたね。

 

途中で中田に抜かれる事もありましたが最後は1本差で逃げ切りタイトル獲得となりました。

 

浅村自身は打点王を13年と18年に獲得しているのでこれで3つ目のタイトルとなります。

 

2位の中田はかなり惜しかったですね。

 

途中で不振があったのが悔やまれますし逃したチャンスはちょっと大きかったかなって印象です。

 

3位の柳田は1本1本がおかしい変態的で印象に残るホームランを量産しました。

 

30の大台には届きませんでしたが十分に三冠王を狙えるだけのパフォーマンスをみせてくれたと思います。

最多打点

・中田翔(3)108打点

この短いシーズンで100打点以上あげるすごさですね。

 

2位の浅村も104打点で3位には柳田がつけていますが86打点とかなり差をつけているのでこの2人がいかに塁上にいるランナーをしっかり返してきたかが分かります。

 

打点は1人ではどんなに頑張ってもホームランで1点なのでチームメイトがランナーにでてくれないとなかなか数字は伸びていきません。

 

しっかり前のランナーがでて返すべき人が返してこそこのタイトルを獲得できないのです。

 

ですがそれが出来ているはずのこの2人の所属チームはBクラスというのが野球の難しさ。

 

頼れる主砲はいるのでもう少しなにか噛み合えば一気にきそうなものですが来年は活かせるようになるのか注目です。

 

新顔がいるのでちょっとだけ触れておきますが4位に栗原がランクインしています。

 

今年からレギュラーとして出場している選手ですが非常にチャンスに強いバッターで73打点を挙げました。

 

後半戦は疲れや研究されたのもあって調子を落としましたがそれでもチャンスではしっかり結果を残したホークスの期待の若鷹です。

 

柳田だけでなく栗原もしっかり結果を残したことがホークスの得点パターンとなっていた面もありますね。

 

これだけチャンスに強いので来年以降の打点王争いもあるかもなので注目ですよ。

最高出塁率

・近藤健介(2).465

近藤が去年に続き2回目の最高出塁率のタイトルを獲得しました。

 

このタイトルもレベルが高く2位の吉田正尚が.453で3位の柳田が.449とトップ3が4割4分を大きく超えていました。

 

それにしても柳田はどこのランキングにも出てきますね…

 

柳田がほぼフルに出てたシーズンでは柳田が獲ることが多かったタイトルですが去年は怪我でいなかったことで近藤が初タイトルとなっていました。

 

今年はフルに出た柳田にも勝ち首位打者の吉田にも勝ったことで更に自信になる2度目のタイトル獲得となったのではないでしょうか。

 

非情にレベルの高いバッターなので首位打者や4割とかも期待できる選手なのですが今のパ・リーグは群雄割拠で一つタイトルを取るだけでもかなり大変です。

 

だからこそこのタイトルにもかなりの価値があると言えそうです。

最多盗塁

・周東佑京(初)50盗塁

周東が初の盗塁王を獲得しました。

 

もう活躍はご存知の通りで連続盗塁成功試合の日本と世界記録の塗り替えや、育成出身者の歴代最多盗塁の更新となにかやる度に記録を塗り替えてきたスピードソルジャーが育成出身初の盗塁王となりました。

 

俊足であるのは去年から分かっていましたが今年は打撃も進化し出塁するという意識がかなり向上しての記録達成となりました。

 

開幕1ヶ月はほとんど走ることなく7月終了時点では2盗塁と去年の見る影もない感じになっていましたが9月からはスタメンでの起用が増え10月に大爆発。

 

成功率も9割近くと圧倒的なスピードで塁を盗み続けました。

 

まだまだスタートの技術面では師匠の本多コーチには及びませんがそこは伸びしろともいうべきでなのでむしろ今後が恐ろしいです。

 

鷹のリードオフマンとなった周東のおかげで打線に繋がりができ10月の大型連勝が実現しました。

 

後半戦だけでMVPを選ぶのであれば自分は周東だと思えるくらいの活躍でした。

 

来年はフルシーズンレギュラーで出て何盗塁できるのかが今から楽しみです。

 

アンタッチャブルレコードと思われていた福本さんの記録にどれだけ迫れるか注目です。

まとめ

全てのタイトルについて語ろうと書き始めたら長くなってしまいました。

 

ここまで読んでくれた方がいたら嬉しいです。

 

今年は12部門中7部門でホークスの選手がタイトルを獲得とさすがに独走して優勝しただけのことはあるなと思うシーズンでした。

 

何よりもすごいのは柳田以外の選手が育成出身であることです。

 

ホークスの一芸で秀でている選手を獲得するという育成方針が成功している証なのではないでしょうか。

 

ホークスは今後もこの方針でいくでしょうし2軍にも有望な選手が出ている事をホークスファンの方なら知っているのではないでしょうか?

 

投手部門はほとんどホークスがタイトルを取りましたが野手部門は群雄割拠で各球団に良いバッターが揃っているのでなかなか三冠王とかとるのは難しそうです。

 

その中でも可能性があるなと思わせてくれたのはやはり柳田ですかね。

 

盗塁以外ではトップ3にはいる成績を出しているのはさすが球界最強バッターと言われるだけはありますね。

 

選手としてのピークを迎えているのでもし三冠王をとるとしたらこの2~3年が勝負なのではないでしょうか。

 

今年は不調でしたが西武の山川とかもいるので運も絡まないと今のパ・リーグではなかなか出ないのかなという気もします。

 

コロナで短縮日程となってはいましたが投手も野手もハイレベルな戦いを今年も見せてもらえたのでプロ野球ファンとしては満足な1年でした。

 

来年もハイレベルな戦いを見せてほしいと思います。

 

それでは長くなりましたが今年のタイトル獲得者についてでした。
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